『亀頭直下法で手術を受けようかと思っている』
『傷が目立ちにくいと書いてあったし良さそう』
そんな風に思ってこの記事を読んでいただいてる方にお伝えできるのは、日本泌尿器科学会認定の専門医から見て亀頭直下法はリスクが高いだけでメリットは何一つ無い、ということです。
実際に当院には亀頭直下法で包茎手術を行い修正術希望され全国から来院される方が多くいらっしゃいます。本記事ではその様な方の実際の症例写真を元に亀頭直下法に伴うリスクについて解説します。
亀頭直下法を検討していた方はぜひお読み頂き参考にして下さい。
目次
1. 亀頭直下法(亀頭直下切開法・埋没法)とは
亀頭直下法は下のイラストの通り亀頭のすぐ真下で包皮を切開する方法です。
手術方法の呼び方はクリニックによって
・亀頭直下法
・亀頭直下切開法
・亀頭直下埋没法
などありますがどれも同じ手術内容です。
亀頭直下で手術をする分、亀頭冠(カリ)に傷跡が隠れて目立ちにくい、という宣伝文句で包茎・美容クリニックで手術が行われていますが次章以降の写真をご覧頂ければその宣伝文句は机上の空論であったことがお分り頂けるかと思います。
では詳しく見ていきましょう!
2. 亀頭直下法は手術した事がバレる!
亀頭直下法は本来『傷が目立たない様に、バレない様に』と行われる方法です。しかし、下のイラストをご覧頂ければお分かりの様に『包皮が茶色で、いきなり亀頭のピンク色に移行する為かなり不自然』です。
見事に『亀頭とのツートンカラー』が完成しています。また環状切開法と違いこのツートンカラーは時間が経っても改善しません。写真は大手の包茎手術クリニックで亀頭直下法にて包茎手術を行い修正術希望で来院された方に了承を得て撮影させて頂いたものです。
3. 亀頭直下法はケロイドになる!
ペニスは伸び縮みしますが亀頭直下にはペニスの皮のたるみが有りませんので『張力』と言う無理な力がかかりケロイドになります。
また下記の写真の様なケロイドになるリスクも高いです。これは包皮を切る長さを間違ってしまった為に起こります。このケロイドも亀頭直下法に多くなります。包茎手術は余った皮を切る簡単な手術だ、と男性器に慣れていない美容・包茎クリニックの医師が手術を行なった結果です。
4. 亀頭直下法は性感が落ちる!包皮小帯(裏スジ)が無くなる!
イラストの様に亀頭直下にはリッジバンドという性感帯が集中している場所があります。亀頭直下法ではこの場所を含めて切除しますので性感が低下します。
※参考文献 Winkelmann RK: proceedings of the staff meetings of the Mayo clinic, 34:39-47, 1959
Taylor JR: Br J Urol, 77:291-295, 1996
また包皮小帯(裏スジ)が無くなりますので、性感がさらに低下し、のっぺりとした見た目になってしまいます。この包皮小帯が消失してしまった為に、再生手術を行なって欲しいとのご依頼も多く頂いております。
5. 亀頭直下法は腫れ(提灯・ペリカン変形)が残る!
包茎手術を行うと腫れは必ず出ますが、しばらくすると消失します。しかし亀頭直下法では腫れがずっと残るリスクが高くなるのです。その原因には『提灯(ちょうちん)変形』と『ペリカン変形』が有ります。順に見ていきます。
5-1 提灯(ちょうちん)変形
亀頭直下法でしばしばイラストの様に、包皮の狭い部分を無視して手術をしてしまい狭い部分が残ってしまうケースがあります。手術で多くの包皮を切ってしまうと手術後にボッキした際に包皮が足りなくなります。ですので、亀頭直下で切ると包皮が足りなくならない様に控えめに切る必要がある為です。そうすると手術後に包茎の原因である包皮の狭い部分が残りますのでリンパの流れなどが阻害され写真(あまりにも悲惨なので加工しています)の様なちょうちん変形が出来上がります。
5-2 ペリカン変形
亀頭直下法では包皮小帯を切除するので複雑なデザインになります。この亀頭直下法は悪徳包茎・美容クリニックで行われており、男性器に慣れていない先生が手術を行うことが多いので、正しくデザイン出来ずに人工的に包皮の狭い部分を作ってしまいます。結果として包皮小帯側に浮腫みを作り出します。この浮腫みは再手術をしないと改善する事はありません。
下の写真は実際に他院で亀頭直下法にて包茎手術を行い『ペリカン変形』が残ってしまったケースです(掲載のご許可を頂いております)。
6. 亀頭直下法は高額!
泌尿器科医であればこの様なリスクの高い方法は行いません。包茎手術で亀頭直下法を行うのは美容・包茎クリニックのみです。下記のグラフは美容・包茎クリニックで実際に包茎手術を受けた方が支払った金額です。
国民生活センター 美容医療サービスにみる包茎手術の問題点より引用
美容・包茎クリニックでは広告では『3万円、5万円』と表記し、実際に受診すると『その金額だと酷い見た目になる、綺麗にする為には亀頭直下法が必要で追加費用が掛かります』などと高額請求に繋げるクリニックが多く存在します。
注意しましょう!なお、この様なクリニックでは他にも様々な手段で手術費用を高額にしていきます。詳しくは下記記事をご覧ください。
7. 包茎手術は泌尿器科専門医へ
いかがでしたでしょうか。亀頭直下法による包茎手術はとてもお薦め出来るものではありません。しかし、現実問題として多くの美容・包茎クリニックで亀頭直下法での手術が行われており被害に遭った方も多くいらっしゃいます。
福岡のカズ博多クリニック(以下当院)はこの様なクリニックのアンチテーゼとなるべく開院したクリニックです。日本泌尿器科学会認定の専門医で、手術歴10年以上、男性器の手術を5000例以上行なってきた院長が包茎手術を担当します。当院では『ツートンカラーや手術後の腫れを最小限で抑え、手術後、早期に自然な仕上がりを実現できる亀頭下環状切開法』にて手術を行なっています。
また国内唯一の泌尿器科専門医による男性器のプライベートクリニックです。通常の泌尿器科と異なりスタッフも全員男性ですし他の患者様と会うこともございません。ぜひお気軽にご相談下さい。
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