【専門医が徹底解説】男性の抜け毛・薄毛6つの原因とその改善方法

AGA画像

『前から気になってはいたけど、最近急に薄くなったなあ』
『シャンプーも髪の毛にいいものを使っているはずなのに、また抜け毛が増えたなあ』

そんな風に思っていませんか?

薄毛は一般の病院では治療を行なっていない為、どんな原因、改善の方法があるのか、あまり知られていません。しかし近年、『薄毛』、特に『男性の薄毛』はその原因、メカニズムが解明され、治療を受ければ約90%の方に改善を認めるようになりました。

本記事では京都大学病院で薄毛治療のお薬を研究してきた筆者が薄毛治療の『原因』について徹底的に解説致します。
少しでも悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみて下さい!

1. 男性が薄毛になる6つの原因

男性が薄毛になる時、その『原因』が1つという人はほとんどいません。複数の原因が少しずつ関連していることがほとんどです。

今回は男性の薄毛の原因を『関連の高い順番』にご紹介します。

1-1 AGA

AGA治療説明画像

AGAはAndrogenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」という病気です。薄毛が『病気』と聞いて、信じられないかもしれませんがAGAは医学的に『病気』に分類されていて、実に男性の薄毛の原因として90%以上を占めるのです。

※参考文献 佐藤ら Skin Surgery (0918-9688)163 Page126-131(2007.11)

そしてそのAGAの原因として『悪玉男性ホルモン』と『遺伝』の2つが存在します。
まずは悪玉男性ホルモンからご説明していきましょう。

1-1-1 悪玉男性ホルモン

AGAの大部分を閉めるのがこの『悪玉男性ホルモン』です。下のイラストをご覧下さい。

AGAの原因図

髪の毛の正常なサイクル(イラストのピンクの矢印)が悪玉男性ホルモンの影響で短いサイクル(緑の矢印)に置き換わってしまい、髪の毛がしっかり成長する前に抜けてしまいます

上記の様に抜け毛の原因が一つという方は少ないので、他の原因にも対処していくことは必要です。

しかし、他の方法を試したとしても、この悪玉男性ホルモンをブロックしない限り、『目に見える薄毛の改善』を得ることはできない、というぐらい薄毛に関して大きな要因なのです。

1-1-2 遺伝

続いてが遺伝です。よく薄毛は遺伝すると言われますが、それは上記のAGAの原因となる『悪玉男性ホルモン』の活性(活動レベル)が遺伝するのです。ですので、この活性が高い遺伝子が受け継がれた場合、薄毛になりやすくなるのです。

遺伝はよくお母さん側から受け継ぐと言われています。下のイラストをご覧下さい。

薄毛の遺伝

生物の授業で習ったはずですが、人は染色体を持っています。
男性なら『XY』を、女性であれば『XX』を持っています。薄毛の遺伝子はこのX染色体にあることが分かっています。

という事は、あなたが男性であれば染色体は『XY』ですので、『X(イラストのピンク)染色体』は母親から、『Y(イラストの緑)』は父親から受け継いだことが分かりますので薄毛の遺伝子があるとされる『X染色体』は母親譲りなのです。

もちろん薄毛遺伝子は他にもあるとされていますが、まだ研究段階です。

※参考文献 Hillmer AM Am J Hum Genet. 2005 Jul;77(1):140-8. Epub 2005 May 18.

【AGAへの対策】

このAGAは近年、上記の様なメカニズムが解明され、毎日1回お薬を飲むだけで、90%以上の方で改善を認めるようになりました。

お薬で悪玉男性ホルモンをブロックする事で『薄毛の進行』を防ぎ、更に『発毛』を促します。副作用のリスクも低く、安全なお薬ですので是非検討して見て下さい。

実際のAGA治療の流れ

STEP1:お問い合わせ・受診予約
STEP2:受診・問診表への記入
STEP3:医師(院長)による診察
問診+肉眼、マイクロスコープにて頭部全体を診察し患者様に合った適切な治療をご提案いたします。

STEP4:お会計
費用はお薬にもよりますが3〜5万円/月、病気ではないので保険が効きません。

STEP5:処方・ご帰宅

AGA治療の高額請求に注意
AGAクリニックの中には、上記のお薬に加え、医学的に根拠の低いメソセラピーなどを組み合わせて高額請求するクリニックも存在します。『薄毛治療 月〇千円!』と安さをウリにしているクリニックは、来院すると様々な治療と掛け合わせて高額請求につなげる事があるので注意しましょう。

1-2 頭皮の環境悪化

次に原因として多いのが『頭皮環境の悪化』です。髪の毛が『育ちやすい環境』に整っていないと、髪の毛は育つ前に抜けてしまいます。

ではそういった、頭皮の環境が悪化する原因を一つ一つ見ていきましょう。

① 偏った食生活・食事制限ダイエット

偏った食事

現代人の食生活は頭皮環境に悪影響なものばかりです。代表的なものにスナック菓子、ファストフード、レトルト食品があります。

これらの食べ物は髪の毛の合成に欠かせない『亜鉛』をブロックしてしまいます。亜鉛は体内で合成する事は出来ないのでせっかく食事やサプリで摂取したとしてもこういった食事を摂取することで亜鉛不足から頭皮環境の悪化は免れず、薄毛に繋がってしまいます。

また食事制限ダイエットも薄毛の原因になります。

髪の毛はタンパク質で構成されていますが、髪の毛が作られる過程でビタミン、ミネラルなど様々な栄養素が必要になります。食事制限ダイエットによってこういった栄養素が不足することで髪の毛がしっかりと育たずに薄毛になってしまうのです

この様に、偏った食生活・食事制限ダイエットは薄毛の原因になります。

【偏った食生活・食事制限ダイエットへの対策】

対策法は食生活を見直しバランスの良い食生活を心掛けることです。サプリメントで補うことも有用ではありますが、サプリには副作用もありますので、なるべく食事で摂取できる様、心がけましょう。

② 紫外線

紫外線によって頭皮(の毛母細胞)がダメージを受け、頭皮の炎症や赤みなどの頭皮トラブルを引き起こすことで抜け毛が増えます。また頭皮での炎症は『軽度のヤケド』でもありますので、髪の毛への栄養が十分行き届かなくなり、髪の毛が太く成長できず薄毛に繋がってしまいます。

この紫外線による抜け毛、薄毛は最も紫外線を浴びる夏ではなく、その影響は少し遅れて、秋頃に出やすいのが特徴です。

【紫外線への対策】

薄毛が気になる方は帽子などで頭皮のUVケアをお勧めします。しかし帽子の被りすぎで、汗を多くかいてしまうことも頭皮環境の悪化につながりますので気をつけましょう。

③ シャンプーが悪い

シャンプーの中には、髪の毛の成長を邪魔する皮脂(頭皮から分泌されるアブラ)だけでなく、バリアとなり紫外線などから頭皮を守ってくれる皮脂も洗い流してしまうシャンプーがあります。

この様なシャンプーを使用すると結果的に紫外線などの、外部からの刺激で髪の毛がダメージを受け抜け毛が増加し薄毛の原因になります。

【対策方法:頭皮環境に良いシャンプーの選び方】

シャンプー説明画像

抜け毛が気になる方に良いシャンプーはアミノ酸系のシャンプーで主成分にラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルグルタミン酸Naなどが含まれています。

他のシャンプーに比べ洗浄力がマイルドですので適切に不要な皮脂を洗い流してくれ、バリアとなり紫外線などから頭皮を守ってくれる皮脂は残してくれます

値段が高いのがネックですが、これが薄毛の方にオススメのシャンプーになります。

以下に具体的なアミノ酸系シャンプーを3つご紹介いたしますので参考にされて下さい。

  • Pure NATURAL(ピュアナチュラル) シャンプー 500ml 906(記事掲載時)

このシャンプーはアミノ酸系の成分が2種類配合されており、合成香料が含まれていないので、男性が使っても自然な香りです。お値段も手頃なのでアミノ酸シャンプー入門にはちょうど良いかと思います。しっとりタイプサラサラタイプの2種類があります。

有名なシャンプーですのでパッケージはご覧になったことがあるかもしれません。このシャンプーはアミノ酸系の成分が4種類配合され、天然成分90%以上で作られています。値段も少し高いのでアミノ酸シャンプー中級者向けです。保湿力も優れていますが、すすぎ残しがあると保湿の成分であるグリセリンが頭皮に残り頭皮環境の悪化を招く為、3分程度のすすぎが必要です。

このシャンプーはアミノ酸系の成分が3種類配合されており、その他の成分もマイルドな洗浄成分で構成されているので赤ちゃんも一緒に使って頂いて問題ありません。

香料など含め全て無添加で作られており自然派思考の方向けシャンプーです。

1-3 喫煙

タバコの影響

喫煙で薄毛になる原因の多くはその成分であるニコチンに有ります

1-3-1 ニコチンによる血行不良

喫煙するとニコチンの影響で血管が細くなります。そうすると細くなった血管では栄養素も行き届きにくくなる為、髪の毛の成長もままならず、細く弱々しい髪の毛は抜け毛やすく、薄毛に繋がります。

1-3-2 ニコチンによるビタミンの消費

カラダはニコチンによって合成される活性酸素(体にとって害になる)をなんとか減らそうとします。この活性酸素を減らす代償としてビタミンを多く消費します。

ビタミンは髪の毛の合成に必要です。

例えば

ビタミンBは髪の細胞分裂を促します。
ビタミンCは髪の毛に栄養を送る毛細血管を作ります。
ビタミンEはその栄養を送りやすくする効果があります。

このようなビタミンが、ニコチンによって消費される為に髪の毛が成長できず抜け毛・薄毛の原因となります。

1-3-3 ニコチンの蓄積

ニコチンは肝臓で分解されますが、度重なる喫煙で肝臓は疲れ、ニコチンを分解する能力が落ちてしまいます。そうするとニコチンは体内でどんどん溜まってしまいますので髪の毛への影響も大きくなってしまうのです。また喫煙する方はお酒も多く飲む方が多く、アルコールも肝臓で分解される為に、より早い段階で肝臓にダメージをきたしやすくなってしまいます。

3-3-4 ニコチン以外の影響

タバコに含まれるアセトアルデヒドは薄毛の原因である悪玉男性ホルモンを増やすと言われています。この悪玉男性ホルモンはAGA(男性型脱毛症)の直接の原因になりますので注意が必要です。

3-4 過度の飲酒

飲酒

適度な飲酒は問題ありませんが、飲酒の量が増えてくると抜け毛に繋がってしまいます。

なぜかというと、アルコールは肝臓で分解されますがその際に髪の毛を作るために必要なアミノ酸を、使用するため髪の毛の成長がおろそかになる為です。またアルコールの影響で胃や腸でビタミンなどの(これも髪の毛の合成に必須)吸収が低下する為、過度な飲酒は抜け毛を増やすのです。

またアルコールは肝臓で分解されると『アセトアルデヒド』になります。喫煙の項目でも記載した通り、アセトアルデヒドは薄毛の原因である悪玉男性ホルモンを増やす為、AGA(男性型脱毛症)の直接の原因になりますので注意が必要です。

3-5 ストレス・睡眠不足・運動不足

ストレス

人間、ストレスを感じると交換神経の影響で血管が細くなります。そうすると細くなった血管では栄養も行き届きにくくなる為、髪の毛の成長もままならず、細く弱々しい髪の毛は抜け毛やすく、薄毛に繋がります。

また睡眠中には髪の毛の成長を促すホルモンが分泌されますので、睡眠不足では髪の毛が成長せず、抜け毛が増え、薄毛に繋がります。ストレスを感じると睡眠不足にもなることが多いので相乗効果で薄毛が悪化することがあります。

また運動不足も筋力の低下から血液を送る力が落ち栄養も行き届きにくくなる為、髪の毛は抜け毛やすく、薄毛に繋がります。対策としては有酸素運動がオススメです。有酸素運動では血液の流れが改善され髪の毛に栄養が行き渡りやすくなります。また適度な運動はストレス発散の効果もあります。散歩で少し出かけるだけでも違いますので試してみて下さい。

3-6 抜け毛の原因となる薬や病気

がん、うつ病、高脂血症、高血圧のお薬には薄毛の原因となるものがあります。また甲状腺の病気や梅毒、膠原病など薄毛の原因となる病気もあります。

薬を飲みだして薄毛が急に進行した場合、薄毛と他の症状が一緒に出てきたという場合には病院で相談しましょう。お薬の場合は処方した主治医に、後者の方は皮膚科もしくはAGAを診療している医師に相談するといいと思います。

. 早めの治療開始が抜け毛・薄毛改善の可能性を広げます

抜け毛・薄毛治療は、早めに治療することで『安価』で『手軽』に『効果的』な治療が可能です。

早い段階でご相談頂ければ毎日1回お薬を飲むだけで、90%以上の方で薄毛の改善を認めます。

進行してしまうと自毛植毛など高価でリスクの高い治療が必要になります。また抜け毛・薄毛は痛みなどの症状が無い為、知らないうちに始まり、進行してしまいます。

『自分は大丈夫』と思わずに、少しでも気になったら専門医に気軽に相談して見ましょう。