【男性器学会が注意喚起】子供(赤ちゃん)のおちんちんの包皮は無理やり剥いてはいけない3つの理由

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お父様であれ、お母さまであれ、男の子の親であれば息子様のペニスの包皮が『いつ剥けるのか』、『剥いてあげたほうがいいんだろうか』、『放っておいて剥けなかったらどうしよう』、『不潔じゃないかな』など考えた事があるかと思います。

実際に泌尿器科や小児科に上記の様なお問い合わせをよく頂きます。

結論から言うと赤ちゃんのおちんちんの包皮は『 無理やり剥くのは絶対にダメ!』ですし『できるだけ早く包茎専用のクリームでケアしてあげる』事が重要です。

本記事では赤ちゃんのおちんちんの包皮を剥いてはいけない①理由や②剥いた場合のリスク剥かないで放っておいたリスク、④実際にどの様にケアすればいいのか、を一般社団法人 日本男性器学会の公式アナウンスとして泌尿器科学会認定の専門医・指導医である筆者が分かりやすく解説します。

男の子の親御様はぜひ参考にどうぞ!


1. 子供のおちんちんの包皮は放っておいても剥ける?

子供のおちんちんの包皮は放っておいても剥けます。ただし全員ではないです。

もちろん生まれたばっかりの赤ちゃんはおちんちんの包皮はかぶっています。そして包皮の中で癒着(ゆちゃく)と呼ばれくっついています。この癒着は子供が成長する過程で少しずつ剥がれていき、おちんちんの包皮も剥けて亀頭が露出します。

おおよそ100人中90人の男の子が包皮が剥けて亀頭が露出しますが10人は剥けないままです。またおちんちんの包皮が剥けた男の子の中でも癒着が綺麗に剥がれずに跡が残ってしまうケースもあります(例えて言うなら封筒を開封する時にうまく剥がれずに片側にもう片方の紙が部分的にくっついて剥がれて汚くなってしまう状態に似ています。)

ですので、そういった子供達を含めると綺麗に剥けるのは72人程度ですので100人中28人はおちんちんの包皮が剥けない、もしくは綺麗に剥けないということになります。

6つの特徴

2. 子供のおちんちんの包皮を無理やり剥くのはリスク大!

上記で説明した通り、100人中28人は剥けない、もしくは綺麗に剥けないのであれば赤ちゃんや子供のうちに剥いてしまおうとする親御さんがいらっしゃいます。

もしくはおじいちゃんやおばあちゃんから剥いておく様に指示された、と言うケースも多々あります。絶対にやめて下さい!!

赤ちゃんや子供ではみんな包茎ですし包皮と亀頭部分は癒着(ゆちゃく)でくっついています。ですのでそれを無理やり剥がすと激痛・出血・歪(いびつ)な形での再癒着が起こります。

一つずつ解説します。

2-1. 激痛

上記の様に男の子のおちんちんの包皮は中にある亀頭部分と癒着といってくっついていますので無理やり剥いて剥がすと激痛を感じます。例えて言うならケガをしてジュクジュクの部分に貼った絆創膏を一気に剥がす様なものです。

お子さんの包皮を無理やり剥いてお子さんが悶絶して大泣きするのを見て後悔する親御さんは多くいます。

2-2. 出血

これも悲惨です。上の様に男の子のおちんちんの包皮は中にある亀頭部分と癒着といってくっついていますので無理やり剥いて剥がすと出血します。ケガをしてジュクジュクの部分に貼った絆創膏を一気に剥がすと血管が破れて出血するのと同じです。

またペニスは海綿体という血管の塊でもあるので出血しやすいので大出血になることもあります。

2-3. 歪(いびつ)な形での再癒着

最後ですがこれが一番怖いリスクになります。上記の様に男の子のおちんちんの包皮は中にある亀頭部分と癒着といってくっついています。無理やり剥くというのはこの癒着を無理やり剥がす行為でもありますのでここで『炎症』という反応が起こります。

炎症:物理的刺激(怪我など)や化学的な刺激(化学薬品接触など)や、ウイルスなどの微生物の感染に対して起こす生体の防御反応の1

この炎症は身体の防御反応ですので、炎症が起こる事でその部分により強い癒着が起きてしまいます。おちんちんの包皮はもともと癒着しているのですがこれも炎症が原因です。

そしておちんちんの包皮を無理やり剥いた際に、お子さんは痛がって必ず嫌がりますのできちんと包皮が戻せずに歪(いびつ)な形でより強い癒着になってしまうのです。

また無理やり剥く行為を繰り返すと癒着がより強く、より歪(いびつ)な形になりお子様がコンプレックスを抱える原因となりますので注意が必要です。

POINT


男性にとって包茎コンプレックスは絶大!

女性には分からないかと思いますが、男性にとって包茎である事はコンプレックスそのものです。世の男性は包茎であれば温泉に入る時には恥ずかしいのでわざわざペニスの包皮を剥いてから入る程です。

それでも包皮が被りそうになる場合は少し刺激を与えて勃起させて剥いてから温泉に入る方もいます。

また包茎である事は性的劣等感からEDの原因になりうることは論文でも証明されています。

包茎患者における心身医学的研究:大山、泌尿器科紀要26巻2号、大阪市立大学

ですので、このお子様のおちんちんの包皮をきれいに剥ける様にしてあげる事は直接は言ってもらえないかもしれませんが、大人になってお子様からとても感謝されると思います。

6つの特徴

3. 子供のおちんちんの包皮をケアしないで放っておいた場合のリスク

では放っておいたら良いのでしょうか?必ずしもそうではありません。上記の様に、100人中28人は剥けない、もしくは綺麗に剥けないわけですからそういったお子様はいずれ包茎手術が必要になります。

包茎手術は年間約15万人以上が受けていますが、国民生活センターが出している公的な資料によると約50%以上の患者様が包茎手術に100万円以上を請求されています。

また高額請求だけでなく『傷跡』、『変形』、『性感の低下』など多くの問題が発生しています。この事を考えるとお子様のおちんちんの包皮をケアせずに放っておいた場合には、大切なお子様に包茎手術が必要になり、高額請求と見た目や機能にコンプレックスを抱えて生きていかざるを得なくなるリスクが降りかかる事を認識しておかなければなりません。

ですので、この様な事態に陥らないためにもお子様のおちんちんの包皮を適切にケアしてあげることがとても大切だと思います。

では実際にどの様にケアするのがベストなのか、次章で詳しくご説明します。


4. 子供のおちんちんの包皮の適切なケア方法

本章では実際にご両親が男の子のお子様を育てる上でどの様なケアをして頂くのが適切なのかを専門医の視点で分かりやすく解説します。

4-1. 泌尿器科もしくは小児科を受診する

王道ですが、泌尿器科もしくは小児科を受診して相談するケースは多いです。ただ医師も赤ちゃんもしくは子供のペニスを専門にしている先生はほとんどいないので『放っておいたらいつか剥けますよ』、『どうしても剥けなかったら手術すればいいんです』などと煙たがられるケースも多いはずです。

実際に何人か小児科の先生にお聞きしたところ『実際のところ、あまりよく分からないのでそういう態度をとる事は多い』と口を揃えておっしゃられていました。

またステロイドを処方される事もあります。ただ昭和大学小児外科の論文によると実際にステロイド塗布を行っても約30%で手術が必要になったとの研究結果がありあまり有用とは言えません。

鈴木, 他 小児包茎に対する保存的治療  昭和医会誌 第67巻 第1号〔17-20頁,2007〕

またステロイドの副作用などを考慮し抵抗がある方も多いのも事実なのであまり有効なケア方法とは言えないのです。

実際に小児科や泌尿器科を受診しステロイドを処方されても再診し2回以降ステロイドを貰いに来るご両親は皆無です。

結局、小児科や泌尿器科を受診しても適切にケアされずにお子さんがコンプレックスを抱えて包茎手術を受けて上記の様な高額請求や合併症に被害に遭われているお子さんは多いのが現状です。

性教育の遅れが原因
患者様に伺うと皆様、『誰に相談していいのか分からない』とおっしゃられます。確かにオープンな世の中になってきたとはいえ息子様のペニスの包皮をどのタイミングでどの様に剥くのか、どの様に適切にケアすべきなのか、など相談する人もいませんし答えが分かる人もいません。これは日本における性教育の遅れが原因とも言えると思います。

4-2. 最もオススメなのは抗炎症作用を持つ包茎専用クリーム

結論としては包茎専用のクリームを赤ちゃんから塗ってあげてケアしてあげる事が正解です。赤ちゃんや子供ではペニスの包皮は中身(ペニス本体)とくっついています。これは『癒着(ゆちゃく)』と呼ばれ、包皮が剥けない、もしくは剥こうとすると痛い原因です。

この癒着は炎症によるものですので抗炎症作用を持つ包茎専用クリームを塗ってあげる事で癒着が無くなり綺麗に剥ける様になります。とは言っても魔法の様にすぐに剥ける様になるわけではありません。

出来るだけ小さな頃から(理想は生まれてからすぐに)ペニスの包皮の外側だけでいいので塗ってあげるといいでしょう。

赤ちゃんにボディクリームを塗られる方も多いとは思いますが、おちんちんの包皮には抗炎症作用を持った専用のクリームを塗るのがベストです。筆者も所属する日本男性器学会が開発、販売しているクリームもございますので是非検討されて下さい。

POINT


包茎専用クリームについて調べてみたら

オープンにできないデリケートな分野でもあり、こういったクリームに関してはあまり種類もありません。インターネットで検索したところヒットしたのは『キレイにむけたね』の1種類でした。

男の子ママの中で長年の疑問であった

◆ おちんちんて中は洗わなくていいの?不潔じゃないの?
◆ 剥いてあげたほうがいいの?
◆ いつ剥けるの?

といったずっと考えてこられなかった『男児のデリケートゾーンのケア』という現代社会の課題にフェムテックやメンテックなどジェンダー特有の悩みを解決する商品が今後多く開発されていくものと思われます。


5. 絶対に行ってはいけない包皮のムキムキ体操

お子様のおちんちん・ペニスのケアで最も行ってはいけないのがムキムキ体操です。

ムキムキ体操とは生後2ヶ月の赤ちゃんのおちんちんを毎日包皮を剥こうとすることですが、これがとてもリスクが高くお勧め出来るものではありません。

小児科の専門医の先生が以下の様に発言されています。

無理にむこうとすると、亀頭部が出っぱなしになり、包皮を戻そうとしても戻らなくなる嵌頓(カントン)を起こし病院へ直行となります。また、むくことによる外傷により包皮が伸びなくなる可能性があります。

きのした小児科クリニック

カントン包茎包皮を無理やり剥いて亀頭を露出したまま放っておいた為に浮腫んで(むくんで)戻らなくなってしまった状態を言います。

カントン包茎はペニスが包皮の狭い部分で亀頭冠(カリ)を絞められていますので血液の流れが止められ、そのまま放っておくとペニスが腐ってしまいます。ですので、一刻も早く包茎の手術で包皮の狭い部分を解除する必要があります。

泌尿器科の見地から見てもこの『ムキムキ体操』は全くお勧めできかねますのでご注意下さい。


6. まとめ

いかがでしたでしょうか。

お子様の包茎は放っておくと『剥けない』または『包茎手術』に至るリスクもあります。また無理やり剥く事は『激痛』、『出血』、『歪(いびつ)な形での再癒着』のリスクが高いのでオススメできません。

また小児科や泌尿器科を受診しても処方されるステロイド塗布では手術が必要になるケースも少なくなく、小さな頃からの適切にケアが重要だと考えられます。

是非、包茎専用のクリームをお薦めします。

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